Meiji University
明治大学© Meiji University.
現在、大学において、教育の質保証の観点から、FDの重要性はますます高まっているといえます。しかしながら、明治大学においては、兼任講師も含めた個々の教員が、教育の質保証やFDの重要性を十分に認識しているかというと、必ずしもそうではないように思います。
わが国においてFDは多くの大学で実施されていますが、アンケートでFDが実効をあげていると回答した割合は低いようです。明治大学でも、学生による授業改善アンケートや新任教員研修会等のFDを実施していますが、このような活動が個々の教員の授業改善のために十分な効果をあげているとはいえない状況にあるのではないかと思っています。
上記のような本学の現状を少しでも改善していくために、全国私立大学FD連携フォーラムを通して、FDに関連した他大学の取り組みや文部科学省等の政策に関する情報を得たいと考えています。
明治大学では、FD担当の教員が、実践的FDプログラムの一つであるワークショップ(シラバス関連)に参加し、それを参考にして新任教員研修の中にシラバスに関する研修を加えました。
● 新任教員研修
● アカデミックリテラシー教育研修会
明治大学では、FDを「個々の教員の授業に加え、全体のカリキュラムや教育環境にも焦点を当て、それらを改善・向上させるための取り組み」として位置付けています。FD活動として、授業改善アンケート、新任教員研修、初年次リテラシー教育研修会等を実施してきました。
◇新任教員研修
新任教員研修は、新任の専任教員を対象として、年2回(4月と7月)実施しています。新任教員研修では、最初に学長が挨拶されます。その後,教務部長および副教務部長から、教学運営体制、入試や就職状況の報告・説明があり、学内の人権委員会およびハラスメント委員会との共催で、ハラスメント対策や心の病を抱えた学生の理解と対応についての研修も実施しています。
◇授業改善アンケート
授業改善アンケートは、春学期と秋学期の年2回実施しています。春学期のアンケートでは、授業に対する受講学生の意見等を聞き、今後の授業改善及び教育方法の改善のためにアンケート結果を利用しています。
◇授業デザインワークショップ
「他の教員の授業を参考にしたい」「授業における課題を共有・相談したい」という要望に応えるため、効果的な教育手法の紹介及び意見交換を行うワークショップを実施しています。
◇学部FD研修会
学部ごとに、教育を行う全専任教員を対象として、教育技術向上や認識共有のためのFDを実施しています。なお、全専任教員の4分の3以上が参加していることを必須としています。
◇Teaching Tips at MEIJI
学内教職員のみが閲覧できるサイトにて、授業事例やアクティブ・ラーニングに関連する取組みの他、授業運営に必要な各種情報(例えばシステム・施設・設備等)を掲載しています。FDやアクティブ・ラーニング関係の様々な情報を教員が容易に入手できることを目的としています。